髪のボリュームを抑えるために美容師が出来る事は?5つの考え方を軸にカットしています!

僕はカットが好きです!

毎回お客様の髪を切らせて頂いている時に、「あーでもない」「こーでもない」と頭の中で考えながらカットしています。

日々考えているとある時、ふっとひらめくこともあって新しく取り入れたりしながら日々進化しているつもりです。

 

だからずっとさせていただいてるお客様の中には、「あれ?いつもより扱いやすくなった?」と感じたお客様もいらっしゃるかも知れません。

その反対で扱いにくくなったと思われる方もいらっしゃたかも知れません・・・

 

日々切り方も進化していってる訳なんですが、変わっていない切り方と言いますか考え方もあります。

それは、髪をすくとき(ボリュームを減らす時)の切り方と考え方です。

 

 

 

今回書いている記事は、3年前に書いた記事に今の考え方をプラスしてリライトした内容です。

その時から考え方はそんなに変わってないので、基本同じですが今の自分が考えている事のおさらいとして書きました。

 

目次

髪のボリュームやふくらみで悩んでいる方!髪の量をすくだけではボリュームやふくらみは減らないんです!

髪のボリュームやふくらみで悩んでいる方は結構多い・・・

 

・梅雨時期や夏場などの湿気が多い時期に髪がふくらみまくってどうしようもない方。

・髪のボリュームが出てしまって、頭が大きく見えてしまうんじゃないかとストレスを感じている方。

・髪が広がってしまうせいで長い髪を結局は、ポニーテールにしてまとめてしまっている方。

・ボリュームを抑えようとトップの髪から押さえつけるように毎日乾かして、その影響で分かれ目がぱっくりと出来てしまっている方。

・毛先がまとまらず広がってしまい、バサバサとした毛先を見て髪が傷んでしまっていると感じる方。

 

色々な悩みがありますが、意外にもカットで対処出来る事は少ないんです。

 

髪の量をすけば解決する悩みもありますが、すいても一時的な対処にしかならない場合も多く、そのボリュームが出る原因を解決してあげる事が大切になってきます。

 

 

ボリュームやふくらみを抑えるための原因を解決する5つの方法とは?

この方法はいつもカットする時に、僕が色々考えて大切に思っている事なので、他の美容師さんではもっと別のやり方や考えがあると思います。

 

まずは解決策の前にどういった原因があるのかという事なんですが、僕は以前からずっと5つに分けて考えています。

 

1、髪の量が多い

2、髪の毛が太い(硬い・ハリコシ)

3、髪がくせ毛(うねり・縮れ)

4、髪のダメージが強い

5、シルエット(髪型・骨格)

 

これら5つの原因が複雑に絡み合って髪がふくらんでまとまらない状態を創り上げています。

 

サロンでのカウンセリング時にボリュームを抑えたいという希望を聞いた時や、聞かなくても髪の量を少なくする必要があるなと感じたときには、大体いつもこの考え方でセニング(すく)ことをしていってます。

 

原因が分かればそれに合った対処方を行っていけば、改善していける場合もあります。

 

毎回すいてもらうけど、結局はいつもボリュームが出てしまって悩んでいる方は、解決方法が間違っている可能性もありますよ。

 

 

1、髪の量が多くてボリュームやふくらみが出てしまう場合

毛量を適切にセニング(すく)して毛量を整えます。

 

セニングすると言っても、全体的にまんべんなくセニングすればいい訳ではなく、人によって髪の量が多い部分も違います。

 

はち上のトップの部分が一番髪の量が多い人は、どうしてもボリュームが出やすかったり重たく見えやすいシルエットになりやすいです。

 

逆に襟足の部分が一番髪の量が多い人は、ボブスタイルやショートスタイルにした時に、ぼわっとボリュームが出やすくなります。

 

全体的に満遍なくセニングするという事ではなく、バランスよく見えるセニングを心がけています。

 

特に髪を伸ばしていきたい方は、毎回何も考えずにセニングしてもらってると、目標の長さに到達したときには毛先がスカスカで髪の毛が数本しかないといった状態になりやすく、本当はセニングする必要がない髪まですいていたり、カットしてもらう髪型が伸ばす目的には合わなかった事が考えられます。

 

純粋に髪の量が多い事が理由だけでボリュームが出やすい方は少なくて、後述する原因と重なっている事が多いように感じます。

 

すけばすくほど、髪はパサつきが出やすくなり、乾燥しやすくなるのでダメージを受けやすくなります。

 

僕は髪のツヤやまとまりやすい扱いやすさを提供してようとしているので、セニングする量はどちらかというと控えめにさせていただく場合が多いですね。

 

 

2、髪が太くて(硬くて)ボリュームやふくらみが出る場合

この場合もセニング(すく)して髪のボリュームを整えます。

 

但し、髪が太くて(硬くて)ボリュームが出やすい場合は、いくらセニングしてもボリュームは出ます。

 

男性に多いのですが、髪質がしっかりしすぎてて真横に生えてしまう場合などです。

 

女性の場合は、毛先がまとまらず広がってしまって全体的にボリュームが大きく見えてしまう場合があります。

 

いくらセニングしても真横に生えていたり、毛先が広がるので、ふくらんで見えてしまいます。

 

セニングが無駄な訳ではなく、髪が太い(硬い)方は家での乾かし方が大切になってきます。

 

セニングして髪の量を減らしていると、ドライヤーで乾かすときに上から押さえて乾かすだけで、ボリュームが収まりやすくなります。

 

女性の場合は、毛先にかけて程よく毛量が調節されていると、ブローやコテなどを使ったときに筆のように馴染みやすく、まとまりやすく扱い髪の状態になります。

 

髪の量を減らすことによって、髪の重なりを減らせるのでボリュームを抑える事が出来る訳です。

 

 

但し、毎回乾かすときに押さえたり、ブローしたりと気をつけないといけないので手間になりますので、パーマを提案する時もあります。

 

男性でサイドにボリュームが出やすくて困っている方など、そういった悩みをお持ちの場合はほぼ100%パーマをおすすめしています。

 

女性の場合は、ボブ~ロングまでのある程度の長さのある髪型の方は、セニングだけでも収まってくれる可能性が高いのですが、場合によってはパーマをおすすめする事もあります。

 

 

3、くせのうねりや縮れで髪のボリュームやふくらみが出る場合

家での扱い方によって、セニングする場合とセニングしない場合があります。

 

 

自然乾燥もしくはとりあえず適当にドライヤーで乾かす方の場合は、あまりセニングすることは無くどちらかと言えば重さを残しています。

 

家でのヘアケアやブローなど髪にある程度時間をかける方の場合は、程よくセニングする場合が多いのですが、その目的はブローやスタイリングのやりやすさだったり、スタイリングする髪型にふんわり感や軽さをプラスしたい時になります。

 

 

くせ毛の方は次項で説明するダメージ(乾燥)との関わりが深く、保湿力を高めてあげるとふくらみにくくなったりまとまりやすくて扱いやすい髪になる可能性が高いです。

 

くせ毛は乾燥すればするほど、強く表れ、パサつきをもたらし、ボリュームが出て、メンタルにストレスを与えます。

 

しっかりしたヘアケア方法によって髪の保湿力を高め、乾燥しづらい髪に整えてあげる事で、ある程度ボリュームが出づらい状態にする事が可能です。

 

もちろんストレートパーマや縮毛矯正なども、毎日の扱いのサポートをしてくれて、時短になるのでご希望に合わせて提案しています。

 

一番大事にしている事は、「くせ毛ってこう扱ってあげるという事を聞いてくれるんだ」と思ってもらえるようにアドバイスをしています。

 

 

4、ダメージ(乾燥・パサつき・ごわつき)が原因でボリュームやふくらみが出る場合

基本的にセニングすることはありません。

 

ダメージが原因で発生するボリュームやふくらみはカットでは解決出来ません。

 

セニングして毛量を減らしたとしても、一時的な気休め程度ですくことによってさらに乾燥しやすくなって、すぐにふくらんで来るようになります。

 

ダメージが原因の場合は、ダメージ具合(レベル)によって改善策は変わってきます。

 

ほとんどの場合は、しっかりとサロントリートメントをさせていただいたり、ホームケアアイテムでちゃんとしたヘアケアをお家でもやってもらう事です。

 

ちなみにトリートメントをしたからと言って髪が復活することはありません。

 

補修して今の髪を扱いやすくすることは出来ます。

 

その辺は詳しくは、別記事でも書いていますのでご参考下さい。

美容室でトリートメントをしても髪が良くならないのは何故か?

髪がダメージを受けることは、肌がダメージを受ける事より深刻

 

その他にもヘアケア関連の記事もあります。

ヘアケアに関する記事の一覧

 

ダメージが原因でボリュームやふくらみが出る事に関しては、

【ダメージを感じてからのヘアケアではなく、ダメージを受けない為のヘアケア】

をお伝えしています。

 

 

5、シルエット(髪型・骨格)が原因でボリュームやふくらみが出る場合

これはセニングの仕方も大切ですが、それよりも似合わせのセンスや技術が大切になってきますね。

 

ボリュームが出やすい方なのに、ワンレンに切ったり、丸く大きく見えやすいボブに切ってしまったり、その人に似合った髪型を提供することが大事ですね。

 

僕も毎回、今のお客様にとってどんな髪型が一番ベストなのか常に悩みますが、それを楽しみにしている自分というのもあります。

 

骨格はハチが張っている人や、逆三角形タイプの人に多くなりやすいですが、表面の髪が重たくなりやすく頭が大きく見えたり、四角く見えたりしてとてもボリュームが出やすくなります。

 

骨格を削ることは出来ないので、ハチ張りをカバーする髪型や髪の扱い方をアドバイスさせていただいています。

 


 

髪のボリュームやふくらみを抑えたい時は、このような5つのポイントを毎回考えながら施術しています。

 

大体原因が1つの事はほとんどなく、何かしら重なっている事が多いですね。

 

 

原因と考えられる事はお客様と共有する

今の髪の状態がこうで、こうしないと現状から変わらないので、こうした方が良い。

強制ではないのですが、少しでも自分自身の髪について理解を深めてほしくって、お客様にはよくそういった話をしています。

 

美容室で出来る事には限界があり、限界以上の髪の状態にするためにはお客様自身の家での髪の扱い方も大事になってきます。

 

美容室で行う技術というのは、基本的になんかしら髪に負担を与えて髪の状態に変化をもたらすメニューばかりです。

 

カラーやパーマや縮毛矯正も全て、髪に少なからずダメージを与えます。(ダメージが無いカラーやパーマは無いと考えています)

 

扱いやすい髪にしたり綺麗な髪色にしたりするためには、それらの技術を使用する必要があるんですが、出来るだけ髪への負担を少なく仕上げるのも、美容師の大事な仕事の一つだと思っています。

 

しかし髪のキレイさや扱いやすさを保つためには、美容師だけが頑張ればいいわけでは無く、普段の生活の中でも何気ない髪への負担が積み重なり、扱いにくい髪になってしまう場合が多々あります。

 

そういった事に気付き、少しでも普段の習慣が変われば、髪もおのずと変わって良くなってきますので、家でのあちゅかい方のアドバスもお伝えしています。

 

髪は愛情をかけてあげた分だけしっかりと帰ってきますからね!

 

 

この記事のテーマから少し脱線してしまいましたが、ボリュームが出てしまう原因としての「髪へのダメージ」が大きく占めている事があったので書いておきました。

 

3年前の自分の記事を見返し、今の自分の考え方をプラスしたくなったので改めて書いてみました。

 

これからも、良いヘアスタイルとアドバイスが出来るように取り組んでいきたいと思います!

 

他の事柄についての考えかたもまたの機会に書きたいと思います。

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