最終更新日 2017/12/1 OLAPLEXという選択肢が出てきたので追記しています。
黒染めしたけど、今度明るくする時や色を変えたい時はどうしたらいいの??
そんな時に読んでみると参考になればと考え、美容師としての意見をまとめています。
(ブログを見てご来店頂く方が増えたので、「黒染め落とし特別クーポン」を作りましたので最後までお読みください)
黒染めする時はどんな時で、どうしたかったのか?
- 就活の為に黒くしないといけない
- バイトで黒くしないといけない
- 夏休みが終わったから黒くした
- 気分的に黒くしたかった
- ファッションに合わせて黒くした
仕方なく黒染めする時もあれば、イメチェンで黒染めする時もあり、状況によりけり理由は様々ですね。
どうしても黒染めしないといけない時があるのは、日本人として必然なのかも知れません。
黒染めした髪を明るくする時(色を変えたい時)の難しい事は?
●セフルカラー(市販のカラー剤で自分で染める)人は特にムラになりやすい
自分で市販のカラー剤を買ってきて黒染めした場合、次回のカラーリングを美容室で染めたとしても、髪を明るくした時にムラが出やすくなります。
一見キレイに黒く染まっている髪でも、場所によって染料の入り方が違います。
そのため、髪の場所によっての染料の入り方の違いが、明るくしたときにムラとなって出てきます。
黒染め以外のカラーでも、普段から自分で染められる事が多い方は、上記の点には注意された方が良いでしょう。
一度出来てしまったムラを完全に取り除くのは、美容師でもとても難しい技術です。
黒くなればいいやと、自分で染めてしまうと後々後悔する事になるかも!?
黒染めでもちゃんと美容室に行って染めてもらいましょう!
●黒の染料を落とした時(明るくした時)に、赤味・オレンジ味が出やすい
使うお薬・工程にもよりますが、黒染めをしていない髪を明るくする時よりも赤・オレンジっぽさは出やすくなります。
最終的な仕上がりで、赤系、オレンジ系、ブラウン系など、暖色系等の髪色にしたい場合は影響は薄いですが、アッシュ系やくすみ系の髪色にしたい場合は、黒染めの影響を強く受けて、したい髪色に染まらない場合もあります。
通常のカラー剤(アルカリカラー剤)では明るくならない場合が多い
●黒染めのカラーは普通のカラー剤では落ちにくい!
通常のカラー剤は、地毛の黒色(メラニン色素)を破壊して髪を明るくする事は出来ますが、人工的に髪に入れた黒色(染料)は破壊出来ないので、黒染め落としの場合は必然的に薬の力が強いカラー剤を使う機会が多くなります。
黒染めする前の髪の毛がどのくらいの明るさだったかによっては、通常のカラー剤(オシャレ染め)でも明るくなる場合があります。
●工程によっては髪にダメージが強く残る
希望の明るさによっては、強めのお薬を使う事になるのでダメージが残る場合があります。
前述の理由によって、どうしても強いお薬を使わざるを得ない場合もありますので、その場合はカウンセリングでお客様との相談で、メリット・デメリットを把握して頂いたうえで、ブリーチなど強めのお薬を使用する事もあります。
その場合は特に、アフターケアや髪の扱い方など特にしっかりと説明させて頂いています。
美容師はカラーの技術の時にこんな事を考えながら施術している
●カラー剤の選定に入る前にベースの髪の状態を見極める
カウンセリングではこんな事をよく伺っています。
- 髪のダメージの状態 ・黒染めは何回くらいしたのか?
- 最後にした黒染めは何ヶ月前か?
- 黒染めをする前の髪の明るさはどれくらいだったのか?
- 縮毛矯正やストレートパーマは最近あてたか?
などを聞きながらお薬や工程を考えていきます。
ずっとカラーを自分が担当させていただいていて、黒染めも自分が担当してるのなら髪の状態判断はしやすいのですが、初めて担当させて頂いて黒染め落としをする場合も多い。
その場合は、お客様の髪の情報がゼロの状態なので、覚えている範囲でしつこく聞かせていただいてる場合が多いです。
「髪は女の命」お客様の大切な髪なので、ベストなお薬と技術でキレイな仕上がりにしてあげたいですからね。
極力髪にダメージを与えないギリギリのカラー剤の選定で、希望の髪色に仕上げたいと常に考えています。
●通常のカラー剤では明るくならない場合の方が多い
まずは知っていただきたい知識として、カラー剤でトーンダウンした髪は普通のカラー剤(アルカリカラー)では明るく出来ません。
それは黒染めでもおしゃれ染めでも白髪染めでも、染料という人工的な色味を使うお薬では全て同じです。
地毛の黒髪と、黒染めした黒髪は、見た目は同じでも髪の中身の状態は全く違います。
地毛の黒髪なら通常のアルカリカラーで明るくなってくれるのが、黒染めの黒髪にアルカリカラーをした場合は明るくなりません。
その場合、どうすれば希望の髪色に近づける事が出来るのか?
●例を出して説明していきましょう
今日は6月12日。 大学4年生のA子さんが就活が終わったので黒染めを落としにU-REALMに来てくれました。 A子さんの今までのカラーリングですが、就活を始める前は、12トーンのアッシュ系のカラーリングをよくしていたんですが、3年生の12月に就活を始めるために黒染めをして髪を真っ黒にしました。 さらに4年生の4月にも面接を受ける前に黒染めをしました。 4月に黒染めをして5トーンだった髪の明るさが6月の時点で黒染めが自然に落ちてきて7トーンまで明るくなっていました。 A子さんの希望は10トーンのアッシュベージュ系の色味。
こういう髪の状態のお客様だった場合の選択肢。
- ブリーチ → トーンダウン (ダブルカラー)
- 脱染剤 → トーンアップorトーンダウン (ダブルカラー)
- 通常のアルカリカラー
- カラーをしない
これだけの選択肢が出てきます。(もっとあるかも) この中でA子さんにとっての一番ベストなチョイスは何でしょう? これが正解という選択肢は無く、お客様が一番満足していただけるチョイスが正解になります。
谷垣良和の場合はこういう考え方で黒染め落としの施術をしている
ここからは自分が「黒染め落としを行う」場合の考え方を書いていきます。
まずはお客様の髪の状況を確認する為に髪質のチェック!
黒染めする前は12トーンのカラーリングをしているので、ベースの髪の明るさは明るめで地毛の黒さ(メラニン色素)は大分削られている状態。
黒染め2回後、2ヶ月たって7トーンの明るさなので、毛髪内に残っている黒染めのティント(残留色素)の量はだいぶ多め。
2回目の黒染め後、2ヶ月なので新生毛(新しく生えた髪)は約2~3cmくらいで、黒染めしている部分は馴染んでいてはっきりとは分からない。
ここから黒染めの染料を落としながら、10トーンのアッシュベージュ系まで染めていきます。
①一番髪にやさしいのは何もしない事
黒染めの染まり具合や、髪のダメージ具合、今後大切な髪をどうして行きたいかによっては、カラーの施術をお勧めしない場合もある。
毎日のシャンプーや日常生活で、必ず自然に退色して行って髪が明るくなるのでダメージはほぼありませんが、希望の明るさまで黒染めの染料が落ちるまでは時間がとてもかかりますね。
しかし、長期的なカラーのスケジュールを考える事もあるので、半年後・1年後を考えて自然に褪色させる提案をして、1年を通してお客様のカラーを任せて頂く場合もあります。
②確実に明るく出来る方法は、ブリーチをして黒染めとメラニン色素も飛ばして、ハイトーンの状態の髪に10トーンまでアルカリカラー(弱アルカリカラー)で染める方法
- ブリーチを使うので髪と頭皮への負担とダメージは大きい
- ディバイディングライン(新生毛と既染毛の境目)が解りづらいので、新生毛はアルカリカラー既染毛はブリーチで染めていく場合繋ぎ目の部分がムラになりやすい
- 根本から毛先までブリーチを使ってトーンを上げきった後、髪の状態を見ながら新生毛と既染毛の状態に合わせて調合をする方法は比較的難易度は低い
- ブリーチをしているため色落ちが早くなり、染料が抜けやすいので希望の明るさにするよりも、少し濃い目(暗め)に染める場合もある
- 退色して染めた染料が落ちてきた場合、ハイトーン(金髪)に戻ってしまう
ブリーチのデメリットは、ダメージが強い事です。
ブリーチを使うのは極力避けたいところですが、最終手段として取っておく技術です。
髪が大きなダメージを受けると、今後の技術にも大きく制限がかかり、パーマは勿論出来なくなりますしパサつきや引っ掛かりも出やすくなります。
③「彩度の高い透明感」のある明るさと色には出来ない可能性もあるが、極力ダメージを抑えてアルカリカラー剤で染める方法
- 大体は12トーン以上のカラー剤を使う場合が多い
- ブリーチよりはダメージが少ない
- 少し明るくなる可能性があるが、髪質によっては全く変化がない場合もある
- ディバイディングライン(新生毛と既染毛の境目)が解りづらいのでムラになりやすい
- 新生毛と既染毛の状態に合わせてお薬の選定が難しい
- 明るくなった場合でもオレンジ色が出やすい、希望の色に近づける限界がある
髪質によっては明るくなる可能性はありますが、色のコントロールは難しく、オレンジや赤が強く出てしまう髪質の場合は、明るくする事で精一杯の場合もあります。
しかし、2~3回ほど期間を空けつつ繰り返していくと、ダメージを極力抑えつつキレイに明るくしていきやすいといった利点もあります。
④地毛の黒色(メラニン色素)は壊さず、染料で染めた色だけを落とす事が出来る、脱染剤(ティントコントロール)を使って染める方法
- ブリーチよりはダメージは少ないが、2回カラーをするのである程度のダメージにはなる
- 大体の場合は染料がある程度落ちてくれるが、髪質によっては落ちない場合やムラが残ることもある
- 染料だけを落としてからカラーをするのでディバイディングライン(新生毛と既染毛の境目)のムラが出来にくい
- 完全には染料が抜け切らない事が多いので、場合によってはオレンジ色が残ることが多い
- 月日がたってもブリーチのようなハイトーン毛にはなりにくい
w脱染剤を使い黒染めの染料を落としたあと、希望の明るさと色にするためにアルカリカラー剤で染めていきます。
基本的にはカラーをしない提案をしますが、明るくしたいという願望も叶えてあげたいので、黒染め落としのデメリットもしっかりとお伝えした上でさせていただくことが多いです。
明るくする場合は、脱染剤をオススメする事が多いですが、髪質と黒染めの染まり具合によってはブリーチを提案させて頂く場合もあります。
⑤OLAPLEXを使い髪のダメージを抑えつつ、脱染剤もしくはブリーチを使って明るく染めていく(2017/12/1追記)
- 髪への薬剤ダメージをかなり抑える事が出来るので、脱染剤でもブリーチでも問題ない
- 仕上がりはどれくらいの明るさにしたいかによって、脱染剤・ブリーチを選べる
- ブリーチを使っても仕上がりの手触りに特有のゴワゴワ感が無く、引っ掛かりも少ない
そんな馬鹿なというくらいの衝撃的な処理剤なんですが、すでに何人もブリーチの方や脱染剤の方に使用してきましたが、本当にダメージを抑えてくれます。
それに、毛髪にハリコシが出る感じで、キューティクルへのダメージも少ないので引っ掛かりをあまり感じません。
髪への負担を気にする美容師からすると、画期的過ぎて全てのお客様に使いたくなる処理剤となっています。
これを使ってブリーチした後の髪でもパーマやくせ毛矯正が出来るとか出来ないとか・・・
まだ試してはいませんが、仕上がりの髪の状態を確認すると大丈夫そうな気もします。
オラプレックスの記事はこちらから↓↓↓
【OLAPLEX】ダメージを極力抑える今までに使ったことが無いヘアケア薬剤
OLAPLEX(オラプレックス)を使ってブリーチで黒染め落としをしてみた結果
黒染め後明るくする場合は、デメリットもしっかり把握したうえで行いましょう
黒染めをする場合は、その後の施術に出てくるデメリットや制限をしっかりと把握したうえで施術するようにし、 黒染めを落とす場合はその施術によって表れる髪へのデメリットを、しっかりと把握した上で施術していきましょう!
そうすれば、今後の事も考えるとブリーチが良いのか?脱染剤が良いのか?アルカリカラーが良いのか?そしてカラー自体をしない事が良いのか? おのずと、疑問が出てくると思いますが、そこは美容師さんにしっかり相談してベストな選択を見つけましょう!
黒染め落としをした後の髪は、髪の状態もデリケートになっています。
ヘアケア剤であったり家での髪の扱い方によって、髪の状態も変化して来ます。
黒染めを落としてもキレイな髪を保てる様、サポートやアドバイスはしっかりさせていただきます!!!
ブログを見て頂いた方のみのお得なメニューを作りました!!
ブログを見てご来店頂く方が多かったのですが、
「理由や理屈はなんとなくわかったけど、結局自分の髪はどうしたらいいのか分からない!」
という意見が多かったので、それなら全て任せてもらった方が悩まなくて済む。
お客様は、なりたい髪色と明るさを伝えて頂ければ後は谷垣がキレイに黒染めを落とします。
(髪質や元のダメージ具合など見て、無理の無い範囲で出来る色と明るさはカウンセリングでお伝えします)
ダメージを最小限に抑えた黒染め落としセット ¥18,500(税別)
このセットに含まれるメニュー(全て税別です)
- 脱染剤・ブリーチ(1回¥8500 必要に応じて2回以上しても料金は変わりません)
- カラー無制限(1回¥6500 イルミナカラーアプリエカラー、ハイライトローライトなども含まれます。)
- プレミアムトリートメント(¥5000 今回の黒染め落としのダメージをしっかりとケアします。)
- シャンプーブロー(¥1500)
(OLAPLEXをご希望の場合は、別途3000円頂いております)
キレイな色味と明るさにしたい場合のカラーは、ほとんど2回以上する事になります。
カウンセリングの結果、1回でOKな場合は¥12500(税別)にさせて頂きます。
ご予約方法はLINE@からのご予約かお電話で承ります
上記リンク(スマホのみ)からLINE@を登録して頂き、メッセージを送ってください。
- お名前
- 希望の日時
- ブログを見ての黒染め落としをしたい
この3点を明記のうえ、メッセージを頂けると嬉しいです。
お電話の場合は、03-6264-4336(U-REALM銀座店)
までお電話いただきまして、ご予約をお願いいたします。
必ずダメージを最小限に抑え、クオリティの高い髪色に仕上げます。
黒染め落としはお任せください☆
実際の施術例
黒染め落としてナチュラルブラウンカラー【市販のカラー剤はパワーが強い】
一週間前に黒染めした髪を10トーンまで明るくする【黒染め落とし】
黒染めを落としてからの、イルミナカラートワイライトサファリ【黒染め落とし】
3ヵ月間色落ちしない黒染めをブリーチ無しで6トーンのコゲ茶に明るくする【黒染め落とし】
ブリーチしないと明るくなりませんよ」と言われた黒染めを脱染剤で明るくする【黒染め落とし】
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