【Q】ずっと赤やピンク系の髪色にしていた場合、アッシュ系の髪色にすることは出来るんですか?
【A】出来ますが、やり方によっては髪のダメージを感じたり、色持ちが悪かったり、色が濁ったりする可能性もあります。
こういった場合に限らず、カラーチェンジしたい時ってありますよね。
人によっては毎回色を変えたいなんて方もいらっしゃるんですが、実はカラーチェンジってやりたい色にもよりますが大変だったりします。
左右される要素は、「髪の太さ」「ダメージ」「前回からの期間」「赤系に染めてきた回数」など色々ありますが、これらが関係する一番のポイントは、【赤やピンク系の色がどれくらい落ちているのか?】ということに大きく影響を受けます。
ちなみに「赤」「ピンク」「オレンジ」など暖かく見える色の総称を【暖色系】と言い、「アッシュ」「マット」「グレー」など寒く見える色の総称を【寒色系】と言います。
暖色系と寒色系は、補色と言って正反対の性質を持っているため、混ざり合うと色の鮮やかさや鮮明さは薄れ、濁った色へと変化していきます。
ですので、「赤」から正反対の「アッシュ」へと染めたい時には、苦労するわけですね。
同系統の色の中でなら、カラーチェンジはし易い訳です。
今の自分の髪がカラーチェンジをして、赤やピンクなどの暖色系から、アッシュやグレーといった寒色系に染めることが出来るか、自己判断出来そうなポイントを紹介します。
髪が太い場合と細い場合
想像がつくように、細い髪の毛の方の方が色が早く落ちるので、カラーチェンジはしやすくなります。
太い髪の方の場合は、髪の内部の奥の方まで赤の染料が浸透している場合もあり、色が落ち切らない状態で寒色系に染めた場合、暗く濁った髪色に染まる場合もあります。
かといって、明るさは残しつつアッシュにしたい場合でも、暖色系の色を打ち消す寒色系の染料が少なくなり、中途半端にオレンジっぽい髪色で染めあがってしまうこともあります。
必要があれば、脱染剤やブリーチといった髪への負担が大きいカラー剤が必要になってくる場合もありますね。
髪のダメージが弱い場合と強い場合
髪のダメージが弱い場合、すなわち健康毛で髪に弾力を感じる状態だと、前回染めたカラーの色も持ちが良くなります。
ですので、暖色系の染料も落ちにくく、時間がたっても髪に残っている場合があります。
健康毛で色持ちが良かったら、美容師としては嬉しい限りなんですが、カラーチェンジしたいときは逆にマイナスポイントになってしまいます。
ダメージが強い髪の場合は、単純に色持ちも悪くなるのですんなり暖色系に染めれる可能性もありますが、もともとダメージ毛なので色持ちが悪かったり、そもそも色が染まらなかったり、といった場合も出てきます。
前回からのカラーの期間が長い場合と短い場合
期間が空けばあくほど退色していって染料自体が落ちてくるので、カラーチェンジはしやすくなります。
期間が短い場合は、まだまだ髪に暖色系の染料がたっぷりと残っている可能性があるので、一度染料を落とす行程を挟まないといけない場合もありますね。
急がず色が落ちてくるのを待ちましょう。
どうしても早く落としたいなんて方は、こちらの記事を読んでみて下さい。
前回までで暖色系で染めた回数
こちらも回数が多ければ多いほど、髪に染料が残る可能性が高くなります。
髪の太さや期間の長さなども関係してきますが、比較的暖色系を繰り返している方は、髪の内部の奥の方まで染料が浸透している方が多いです。
赤やピンクはすぐに落ちてしまうと思われる方も多いですが、何回も重ねるとブリーチしても赤の染料が取り切れないくらいにしっかりと髪の内部の奥の方まで染まっている場合もあります。
縮毛矯正をしている髪
お薬の強さやアイロンの温度とあてる時間に大きく左右されます。
アイロンの温度が高いほど、髪の内部ではたんぱく変性ということが起こっています。
柔らかいたんぱく質が熱によって、硬くなっていきます。
その状態の毛髪になると、髪は暗く沈み色の発色もあまり良くありません。
お家でスタイリングするときに使う、カールアイロンやストレートアイロンの温度なども髪への影響があるので、出来るだけ低い温度で使った方が良いですよ。
僕のおススメの温度は、130度~150度くらいです。
光に髪を透かすと染料の残り具合が良く分かる
前述してきたのは参考にして頂くと嬉しいですが、一番手っ取り早いのは光に少量の毛髪を透かして見ると、染料が残っているのかが分りやすいです。
ただし、蛍光灯で見た場合と太陽光で見た場合は色の見え方が違うので要注意です。
蛍光灯の場合は、青い光なので赤は薄れて見えますが、蛍光灯の光に透かして見たときにさえ「赤」が強調している場合は、まだまだ暖色系が残っていると言えます。
自己判断するときの参考にして頂いて、最終的には美容師さんに相談した方がベストな答えが見つかります。
知らないよりは知っている方が良いし、美容師さんとも話が通じやすいので、この記事の内容は何となくで良いので頭の片隅にしまっておいてくださいね。