高校を卒業したり、雰囲気を変えたい時であったり、髪を染めたことがある人は人生で必ず一度はやってくる初カラーリング。
黒髪から明るくするのって新しい自分に変身するような気持になってワクワクドキドキしますよね!
いざ美容室で染めてもらったとき、美容師さんに「染まりにくいですね(´-`)」みたいなコメントをゲットした人も多いんじゃないでしょうか?
じゃあなんで染まりにくいのか?考えられる事をまとめていきましょう。
【Q】黒髪から初めてカラーをして染めるとき、髪が明るくなりにくいのは何でですか?
【A】一言でいうと、髪の防御力が高すぎるから・・・
なんですが、おおざっぱ過ぎるのでもうちょっと詳しくまとめていきますね。
ちなみに一度カラーをしていて、数年伸ばし続けて黒髪に戻った人がもう一度カラーをする時も明るくなりにくいことが多いです。
その前に少し話がそれますが、日本でヘアカラーをしている女性ってどれくらいいるか知っていますか?
日本の女性約65%の方がヘアカラーをしていて、さらにそのうちの約66%の女性が美容室でヘアカラーをしています。
美容室でヘアカラーをするお客様は1855万人いる計算になります。理美容ニュース
(なんか意外と少ないと感じる・・・)
皆さんが一度は経験する初カラーリングを美容室でしてもらった人もいれば、自分でやっちゃった(セルフカラー)人もいると思います。
その中で結構な数の人が「初カラーって染まりにくいなぁ」と感じたかもしれません。
いや・・・お客様はこのお薬でこのくらい染まるとか分かんないから、初カラーを担当した美容師さんの方ですね。
「初カラーは染まりにくい」というのは、美容師の中では定説で染めるときは注意しないといけない点の一つです。
すべての人が染まりにくい訳ではなく、すんなりとキレイに染まってくれる髪質の方ももちろんいらっしゃいます。
染まりにくい人と染まりやすい人では何が違うのか?というところも考えながら説明していきます。
髪のキューティクルが健康的でしっかりしている
十代の方やしっかりとした髪質をお持ちの方に多い特徴で、「髪のキューティクルの密度がしっかりとしていて、なおかつ適度に油分もあり健康的な黒髪をしている」ということ。
髪の美しさのピークは、20歳と言われています。
それを過ぎると、髪はどんどん乾燥しやすくなり元気が無くなってきます。
しかし、20歳までの髪は健康的で黒々としていてツヤ感もとてもキレイにありますよね。
キューティクルがしっかりとしていて、適度に皮脂などの油分で髪の毛1本1本が覆われている。
それはつまり、髪の毛が外部からの刺激やダメージに強いということ。
カラー剤は、髪の内部に浸透しないと効果を発揮できません。
キューティクル密度が高く、しっかりとくっついている状態だと、お薬のパワー不足になりやすく、結果求めていた明るさまで染まらないということが起きてきます。
また油分がしっかりとキューティクルを守っているため、お薬自体が髪に付着しづらくなります。
カラーし終わった後でも、髪のダメージを全く感じない事がほとんどです。
まさしく鉄壁の防御ですね・・・
これは、主に十代の方の初カラーに多いですが、20代以降の方でも髪質によっては同じ症状の方もいらっしゃいます。
対処法は、目的の明るさよりも明るいカラー剤を使い染めていく方法、カラーを数回繰り返して徐々に明るくしていく方法(日時を空けるのが望ましい)などで、カラー剤のパワーが必要になってきます。
必ず繰り返せば、明るくなってくるのでいきなり明るすぎる色を希望せず、徐々に明るくしていく方が髪への負担も少なくおススメです。
髪の内部にあるメラニン色素が多い
髪がしっかりとした太さの方や十代の髪が健康な方に多い特徴で、「黒髪のクロを表現しているメラニン色素の量が多いため、光を吸収するような黒々と健康的な髪質をしている」ということ。
主に黒褐色の真性メラニン(eumelanin、エウメラニン)と、橙赤色の亜メラニン(Pheomelanin、フェオメラニン)の2種類がある。ウィキペディア
(ユウメラニンと習ったけど、ウィキではエウメラニンと表記されてました)
アジア人や黒人は、ユウメラニンが多く黒褐色の髪色になりやすく、ユウメラニンの含有量が多ければ多いほど初カラーでは染まりにくくなり明るくなりづらい。
カラー剤には、お薬それぞれに丁度良い明るさになるようにリフト力(明るくする力)が設定されていて、明るくする力に限度があるんです。
メラニン色素がたっぷりと詰まった髪質の方は、そのリフト力では削り切れない量のメラニン色素を持っているので初カラーでは明るくなる限度があります。
例えば、一般的な髪を12トーンに染めれるカラー剤があるとしたら、リフト力が弱すぎても強すぎても12トーンに染めれません。
メラニン色素の含有量が多い方の場合だと、メラニンを削り切れず8トーンや10トーンの明るさの仕上がりになることもあります。
逆にフェオメラニンを多く含む髪質の方や、そもそもメラニン色素の含有量が少ない方は、通常の仕上がりの明るさよりも明るく仕上がる場合もあります。
対処法は、やはりカラーを数回に分けて繰り返すこと(日時を空けるのが望ましい)が一番ですが、ブリーチなどを使って一気に明るくすることも出来ますがあまりおススメはしません。
この場合も、必ず繰り返せば明るくなっていくので、徐々に明るくしていくことが髪への負担も少なく色持ちも良いのでおススメです。
油分の多い髪質の場合もしくは、シリコンたっぷりのトリートメントで髪の被膜が強い場合
親油性(油となじみやすい性質)の髪質の方の場合、皮脂やトリートメントに含まれるシリコン等が髪の表面にしっかりと膜を張っている場合があります。
「髪に潤いを感じ、触ったときは少しべたっとした質感のまとまりのある髪質」
親油性の髪質の方の場合、普段使うトリートメントや皮脂などの油分が、少しづつ髪の表面に蓄積していき油の被膜を作ります。
乾燥しづらくまとまりのある髪の状態になりやすいのですが、カラー剤は浸透しづらいためにカラーは染まりづらくなります。
十代の方の髪質に多く、その年代のうちは皮脂も出やすいため、シャンプー後の流し等が不十分だと髪はしっとりとまとまる感じになります。
カウンセリングの時点でだいたい判断できるので、カラーの前にシャンプーをする場合もありますが、取り除けない場合も多くあります。
対処法は、毎日の髪の扱い方に注意してヘアケア用品の種類に気を付けたり、シャンプーやトリートメント後の流しをしっかりと行うことも大事です。
初カラーに限らず、カラーを繰り返している人でも髪の扱い方によっては、そうなっている方もいらっしゃるので、その場合もやはり染まりづらかったりします。
実は初カラーじゃなかった(笑)
どういうことかと言うと、セルフカラーで明るくしたりして、その後黒染めもセルフカラーでしている場合です。
美容室でカラーをするのが初めての場合、初カラーと言われる場合があります。
お客様は美容師をだまそうなんて考えていないんですが、黒染めで黒髪にしているから髪の状態がリセットされていると思われていることがあります。
これは、一番大変なパターンなんです。
例えば、初めてご来店頂いたお客様が黒髪で、お客様自身が「初カラーなんです」とおっしゃった場合、髪のダメージなども感じなく状態が良かったとき、美容師は「黒染めをしているな・・・」という選択肢をスルーする可能性があります。
そのまま黒髪を明るくするために使うであろうカラー剤を使って明るくしていったとき、カラーを塗ってから数分経った頃に美容師は異変に気付きます。
(´-`).。oO「あれ?根元付近は明るくなっているのに、毛先は真っ黒だ・・・もしかしたら黒染めしていた???」
こうなってくるとえらい事ですよ。
そこからお客様に一度確認して、黒染めをしたことを聞いたら、カラーのやり直しです。
時間もかかるし、ムラにもなりやすいし、髪にも負担がかかるし良い事ありません。
この件については、美容師側がしっかりとカウンセリングで聞き出すしかないですね。
(僕は一度だけ経験があります。それからは必ず確認するようになりました。)
黒染めを落とすときのやり方はまた別になってきます。
セルフカラーで初カラーする時の注意点
前述したように、日本全国でカラーをされる方の4割くらいの方は、セルフカラーをされています。
初カラーの時に限るわけではないんですが、セルフカラー時の注意点を書いておきます。
大体おうちでされるときは、市販のカラー剤を使って行うと思うのですが、特に最近よく聞く「泡カラー」
しっかりと染まる分ダメージも強いんですが、このカラー剤を髪全体にもみ込むように使います。
根元から毛先までムラなくしっかりと塗布しようとされるでしょう。
その場合、ほとんどの場合は根元の方が明るくなり、毛先の方が暗い状態に仕上がります。
カラー剤は、温度によって反応が変わり、温度が高くなればなるほど明るくなります。
根元付近は、頭皮の体温により温められ反応が良くなるんですが、毛先に行くにつれて温度が低くなり反応が悪くなります。
その結果、染めあがった髪はネモキンと呼ばれる、根元明るめの毛先暗い染め上がりになります。
経験ある方いるんじゃないでしょうか・・・?
自宅カラーでは、なかなか根元と毛先を塗り分けるのは難しいので初カラーはちゃんと美容室で施術してもらった方が良いですよ。
ヘアスタイルや髪色は、自分のモチベーションや自信に変わるだけでなく、人からの自分の印象も大きく変えます。
しっかりとプロと相談して、素敵な髪色を手に入れて欲しいと思っています。
カラーに関する相談やご質問は、LINE@で受け付けているのでお気軽にご相談くださいね。