ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが、ヘアードネーションとは医療用ウィッグを作るために自分の髪を寄付する事です。
高校生のお客様と話していたら高校でもそういった取り組みをしているらしく、近々寄付の為に髪をバッサリと切りたいとの事。
そういえば、以前にもヘアードネーションのためにカットさせて頂いていて、記事にしていなかったのでもっと知ってもらえる機会を増やすためにも紹介します。
ヘアードネーションってなんですか?
ヘアー(髪)
ドネーション(寄付)
髪を寄付するって意味ですね。
JAPAN HAIR DONATION & CHARITY というNPO法人が寄付された髪で医療用フルオーダーウィッグ『Onewig』を制作し、無償提供を行っています。
JHD&C(愛称・ジャーダック)は、小児ガンや無毛症、先天性の脱毛症、不慮の事故などで髪の毛を失ってしまった子ども達に、医療用ウィッグを提供することで「社会性の復権」をサポートし、子ども達の未来を守ることを目的として設立されました。
単なる流行で終わらせることなく、寄付に象徴される人々の助け合いや社会文化のために、この活動を定着させていきたいと当団体は考えています。その先には、私たちが理想とする「必ずしもウィッグを必要としない社会」病気や事故で髪をなくしても、クラスメートから奇異な目で見られることなく、これまで通り友だちとして接してくれる、そんな仲間や友だちがいる学校。
ウィッグを身につけなくても、電車の中でジロジロと見られない社会。いろんな髪型が個性として認められているように、“髪がない”ことも1つの個性として受け入れられる、そんな成熟した社会を目指して、微力ながらも活動を続けて行こうと思っています。
髪の大切さは僕ら美容師が一番良く分かっている。
髪型一つで自分の気持ちも人からの見られ方も変わってしまう。
美容師が髪を提供するのは、傷みすぎた髪の人とかが多いので難しいかも知れない。
けど、世の中には髪を寄付したいと考えているけど、一人ではキレイに切れないし、切った後の髪型もちゃんとしたいからなかなか踏み切れない人も多いかと思う。
美容師はそんな方々のサポートとして役立てる職業です。
こういったヘアードネーションを初めて知って、寄付したいと考えた方は行きつけの美容室に相談してみて下さい。
大体の美容室は快く施術してくれると思います。
実際にはこうやってカットしていきます
先日させて頂いたヘアードネーションの為のカットです。
髪の長さは腰くらいで長いですね。
カラーをしていても問題ありません。
傷みすぎてなければ大丈夫です。
切った後、髪がちらばらないようにゴムで程よい量ごとに分けてくくっておきます。
このあとは、ゴムの上側をカットするだけですね。
あっという間に終わります。
とれたての毛束!
キレイに扱われていたのでツヤツヤですね。
あとは、ボブスタイルにするなり、ショートスタイルにするなり、似合う髪型にカットします。
今回は、外はねボブがやりやすい肩レングスの前下がりボブスタイルにさせて頂きました。
美容室によっては、切った髪を美容室の方でまとめて送ってくれるところもあるようですが、うちの美容室はお持ち帰りいただいてお客様自身で送っていただく形になります。
ヘアードネーションの注意点
寄付できる髪の条件
寄付できる髪の条件は下記の通りです。
- 31cm以上の長さがある(それ以下でも問題ありません)
- ダメージがひどすぎない(少し引っ張ると切れてしまったりしなければ大丈夫)
- くせがあっても、カラーをしてても、パーマをしててもOK!
- しっかりと乾かした状態
条件は厳しくないので、長ささえあれば寄付出来ますね。
美容室に持って行くもの
万が一の事を考えて必要なモノ。
- 輪ゴム、ヘアゴム、(ほとんどの美容室にありますが)
- ZIPロックなどの袋(持ち帰る用です)
ほとんど手ぶらでも大丈夫ですね。
ヘアドナーシートを記入する
https://www.jhdac.org/user/media/jhdac/document/newhairdonorsheet.pdf
PDFをプリントアウトして必要事項を記入してJHA&Cまで郵送します。
送付先などの詳しいデータは、こちらからご確認ください。
https://www.jhdac.org/hairdonation/hair.html
髪をキレイにヘアゴムで止めて切る、その後のヘアスタイルをキレイにしてあげる。
僕らにしか出来ない事です。
ヘアードネーション考えておられる方は、美容師としてサポートさせて頂きますのでご相談下さい!