シャンプー剤の知識を覚えて自分に合ったシャンプーを選ぼう!!
次はトリートメントの事も覚えてみましょう!
目次
トリートメント、リンス、コンディショナーの違い
リンスは、毛髪表面の保護、帯電防止の目的で髪の内部補修は行いません。
コンディショナーは、リンスに+αの効果を持たせた様なものでこちらも補修はほぼ行いません。
トリートメントは、内部補修、毛髪表面の保護、帯電防止などの効果があります。
基本的に、トリートメントをしておけばリンスやコンディショナーは必要ありません。
リンスやコンディショナーはパッケージの裏側の表記に「時間をおかずに流せる」と言う感じで記されていたり、
トリートメントの場合は、「時間をおいて下さい」言う感じで記されている事で判断できると思います。
トリートメントの目的
- 毛髪表面を薄い油の膜で覆い保護する。
- 指通やクシ通りを良くし、髪全体をなめらかにまとまる様にする。
- 帯電防止効果で静電気を抑える。
- 毛髪保護タンパク質、油分、アミノ酸、などを毛髪内部に補いダメージをケアする。
トリートメントに含まれている構成成分
- カオチン界面活性剤
毛髪を柔らかくしっとりさせる、静電気防止作用
- コンディショニング成分
しっとりなめらかにする、艶を出す、毛髪保護効果
- 油剤
油分補給、粘度効果
- 毛髪保護剤
- 湿潤剤
- 防腐剤
腐敗防止、製品の安定化
- 香料
製品の特徴付け
- その他
紫外線吸収剤、pH調節剤、清涼剤、酸化防止剤、金属封鎖剤etc...
トリートメント剤の成分(界面活性剤)
界面活性剤は以下の4種類に分類されます。
- アニオン界面活性剤(陰イオン系界面活性剤)
泡立ちが良く、洗浄力に優れる
- カチオン界面活性剤(陽イオン系界面活性剤)
毛髪表面を整えて、滑らかにする
- 両性界面活性剤
洗浄力や泡立ちはアニオン界面活性剤に比べて弱い 刺激が少なく髪や肌に優しい
- ノニオン界面活性剤(非イオン性界面活性剤)
油と水をなじませる作用(乳化)
トリートメント剤にはコンディショニング成分にカチオン界面活性剤、
乳化剤にノニオン界面活性剤が使われます。
カチオン界面活性剤の性質
カチオン界面活性剤はシャンプー剤に使われるアニオン界面活性剤とは正反対で、
毛髪と油分を馴染み易くさせ、毛髪全体を油分が薄い膜で覆われたようになります。
水分の保持力が強くなる為、静電気防止作用があります。
これらの作用の結果、毛髪を柔らかくしっとりさせる効果があります。
トリートメント剤に使われる主なカチオン界面活性剤
- ステアルトリモニウムブロミド
- セトリモニウムブロミド
- ステアルトリモニウムクロリド
- セトリモニウムクロリド
トリートメント剤の成分(コンディショニング成分)
コンディショニング成分の主な役割は、髪のきしみをなくす、まとまりを良くする、サラサラにする、保護する、などです。
シリコンやポリマー、油分などもこの内に含まれます。
主なコンディショニング成分
油性成分
油性成分を補い、しっとりとなめらかにするエモリエント効果。艶を出す。
- オリーブ油・ホホバ油・アボガド油・ツバキ油
植物の種子などから取れる天然の油分。
- スクワラン
深海鮫の肝油中に含まれるオイル。
- ミリスチン酸イソプロピル
異なった2つのオイルからつくられる成分(脂肪酸の低級アルコールエステル)。
- イソステアリルアルコール・オレイルアルコール・トリオクタノイン
液状の高級アルコール
- etc…
脂質成分
脂質成分(毛髪CMC成分)を補い、保湿性を高めるエモリエント効果。
- 卵黄油
卵黄からとられる脂肪油。
- ラノリン
羊毛の表面にある天然の脂質。
- ダイズステロール
植物中に存在するフィトステロールという成分から作られる。
- コレステロール
動物性の組織から精製される。
- セラミド3
細胞間脂質の主成分セラミドと同じ構造を持つ成分。
- etc…
シリコン
髪にすべり感、滑らかさを与える。毛髪保護効果。
保護効果はありますが、補修効果はありません。
- ジメチコン
シリコーンオイル。
- アモジメチコン
変性シリコーン。
- ジメチコノール
変性シリコーン。
- シクロメチコン
環状シリコン。
- etc…
高分子ポリマー
毛髪、皮膚に被膜を作り保護する。保湿効果が高い。
- ポリクオタニウム(数種類あります)
カチオン性高分子ポリマー。
- キトサン
甲殻類より得られる成分。
トリートメント剤の成分(その他)
- 油剤
天然油脂・エステル油・高級アルコール・ワックス 油分補給、増粘効果。
- 毛髪保護剤、湿潤剤
タンパク質誘導体・多価アルコール・多糖類 毛髪保護、補修。
- 防腐剤
パラペン・安息香酸 製品の安定化、腐敗防止。
- 香料
香料剤 製品の香り付け。
- pH調整剤
リンゴ酸・クエン酸・乳酸・水酸化Na 製品のpHを調節する