自分が考えている2015年取り組んでいきたい内容と考え。
自分の頭の中の整理もかねてメモとして記事にします。
ちょっと長いですが、読んでみて下さい。
パーソナルブランディングっていきなり言われても意味が分からないと思うので、関係してくる言葉の意味と自分の頭の中をまとめながら説明していきます。
セルフブランディングとパーソナルブランディングの違い
セルフブランディングの方が世間ではよく耳にする機会が多いが、似た言葉でパーソナルブランディングという言葉がある。
- ブランド
- ブランディング
- セルフブランディング
- パーソナルブランディング
まずはこれらの言葉の持っている意味から説明します。
●ブランド
お客様がそのサロンに持っているイメージ。
数あるサロンの中でそのサロンを区別化する為のあらゆる概念がブランドとなります。
例えば、タレントの顧客が多いサロン、外国人風カラーが上手いサロン、アットホームな落ち着くサロン、それらはお客様がそのサロンに持つイメージでそれがブランドです。
ブランドはそのサロンから発信される情報、所属する美容師の考え方や意見、来店されたお客様の経験、など色々な事柄がお客様に伝わり結果的にそのサロンに持つイメージがブランドとなります。
●ブランディング
お客様にとってのそのサロンの価値を高めていく事。
そのサロンを区別化する為のあらゆる概念(構成要素)を強化する・活性化させて持続させる事がブランディングとなります。
例えば、タレントのヘアスタイルを発信する、外国人風カラーをサロンのオススメカラーにする、お客様が居心地の良い空間を提供する、それらを続ける事によってお客様にそのサロンに対するイメージを持たせる戦略がブランディングです。
ブランディングは、お客様に満足を感じてもらえた時に、またお店に行きたいと考えてもらえるようになり、結果その美容室・美容師のファンとなってもらえる。
その繰り返しで、お客様の中でその美容室・美容師に対し「ブランドイメージ」としての価値が生まれる。
●セルフブランディング
セルフブランディングとは、「認知度の獲得」を目的とします。
自分を沢山の人に知ってもらう、自分の名前と顔を覚えてもらう、その為に行う行動です。
主にフリーで活動する美容師さんや、組織に属いている人が個を知ってもらう為に行う活動もセルフブランディングですね。
SNSを使ったセルフブランディングがツールとしては扱いやすくて最近よく使われています。
●パーソナルブランディング
パーソナルブランディングは、「所属組織のイメージ向上」を目的とします。
ほとんどの美容師さんは、どこかの美容室に属していて、ブログなどで発信する時も「○○美容室の○○のブログ」と言ったタイトルや、「○○美容室の○○です」といった文章の始め方をされると思います。
この場合、美容室の名前を使っているので美容室のイメージを考え、過度な発言や行き過ぎた内容を発信して美容室のイメージのマイナスにならないよう、発言や文言には注意を払う事がほとんどです。
パーソナルブランディングは、そういった制限のある中で「組織としてのイメージ向上」に比重を置きつつ「個人としての認知度アップ」を目的に行う活動の事を指します。
セルフブランディングと違い、炎上させる内容の記事などは書けない為、過度に注目を集める事は難しいですが信頼性のある内容の記事を発信し続ける為、将来的にブランドイメージ向上の効果もあります。
今後、力を注いでいきたいのはパーソナルブランディング
2015年組織として個人として、取り組んでいきたい事はパーソナルブランディングです。
組織に所属している以上、ブログでの発言・TwitterやFacebookでの発言・美容室での会話の内容・他の美容師さんとの情報交換の場などでも、常にサロンイメージの事は考えます。
美容室の名前(ブランド)を常に背負って、生活している以上、発言に注意するのは当然の事かと思います。
炎上や問題で認知度が上がるより、信頼性のある発信力で確実に組織と個人のブランド力が上げれるように取り組んでいきたい。
●組織の名前を使って発信している事は常に意識する
アシスタントの子たちがホームページのブログを書く時に、「あまり自由に書けない」と言ってたりしてますがそれは当然です。
むしろアシスタント時代からその事を理解して、無意識のうちに頭の中で言葉の選択や行動の選択が出来る様になっておかないとまずいですね。
スタイリストになってからその事が分からずに失敗して、失敗から学ぶようでは遅いと思います。
アシスタントのうちから自分の発言の影響力を考えながらブログが書けるようになると良いですね。
●自己紹介にサロン名を使っているのなら、発言は組織から発した言葉でもある
自分のSNSの名前ですが全てにサロン名を入れています。
こういった美容師さんは多いと思いますが、サロン名を使う以上は自分の発言・行動がどうお店に影響するのか常に考えながら物事を選択する必要が出てきます。
サロン名を使うメリットを得ている以上、サロンイメージの向上にも注意しながら、発言・行動しなければいけませんね。
今後、個人としての発信や組織として発信する時も、常に注意しなければいけない事です。
【ブランド力=価値】を高める
前述した通り、ブランドはお客様がその美容室に持つイメージです。
それは、美容室の価値であり、美容室の売りとなって美容室のイメージになります。
その価値を作るのは、組織に所属する僕らの発言やサロンでの接客・技術の積み重ねです。
日々のサロンワークやブログでの発言はブランディングであり、組織に所属する僕らはパーソナルブランディングを無意識のうちに行っています。
個人として、組織としての価値を意識して高める為には、パーソナルブランディングをよく知り発言・行動していく事が必要不可欠です。
そして、その価値をお客様に感じてもらう為には、価値観を知る必要があります。
価値を価値として感じる為に必要な価値観
いくら僕らが価値を生み出そうとしても、価値を価値と感じてもらえるお客様がいないと意味がありません。
では、価値観とは何か?
●価値観とは?
価値観とは、何が大切で何が大切ではないかという判断。
ものごとの優先順位、ものごとの重み付けの体系のこと。
全ての人に価値観があり、その価値観が行動に繋がる。
人は自分の価値観を元に、ものごとの優先順位を付け行動します。
価値観とは、今まで生まれ育った環境によって作られ、無意識に自分の行動に影響を与えるものであり、簡単には変える事は出来ません。
●例えば晩御飯の食材を買う為にスーパーマーケットを選ぶとき
あなたは食材を買う時に何を基準にスーパーマーケットを選び、何を基準に食材を選びますか?
答えは必ず人によって変わってきます。
- 新聞の折り込みチラシをチェックして、常に一番安い店で一番安い食材を買う
- 食材の生産地や品質に注意し、安全性の高い生産地の食材を買う
- 行き付けのスーパーマーケットで買うとポイントが溜まるので同じ店で食材を買う
- お気に入りのスーパーマーケットがあるので、少々高くても必ずそこで買う
もっともっと色々な意見が出てくると思いますが、何を一番に考えて食材を買うのかは人それぞれですね。
●同じことが美容室を選ぶ時にも起こります
お客様が美容室を選ぶときに何を基準にして考えているか?
考えた事はありますか?
スーパーマーケットの例を美容室に置き換えてみます。
- クーポンサイトでとにかく安い美容室を探して予約する
- 技術や雰囲気に注意し、信頼できそうな美容室を予約する
- 行き付けの美容室のポイントが溜まるので毎回同じ美容室を予約する
- 信頼している美容師さんがいるので、少し高くても同じ美容師さんで予約する
美容師から見ると、一番理想的な価値観は4つ目の「信頼している美容師さんがいるので、少し高くても同じ美容師さんで予約する」です。
美容師としてこれほど嬉しい事は無いですし、そう思ってもらえる事に対して全力で接しようと思いますよね。
美容師とお客様との間に絶対的な信頼関係がある。
それはすなわち美容師さんのファンであり、お客様にブランドを感じてもらえている事です。
●値段・技術力・接客力・人柄・居心地・サロンの名前、何に価値を感じるかは人次第
安さに価値を感じる人はクーポンサイトを使います。
安売りしているお店が集められているので、クーポンサイトを使うのは当然ですよね。
技術力やスタイルに価値を感じている人は、美容師の紹介ページや作るスタイル写真をチェックします。
どういう仕上がりになるのか?ちゃんと切ってもらえるのか?考えると当然チェックしますよね。
担当する美容師の雰囲気や共通の趣味、考え方に共感して、人柄に価値を感じる人はブログやSNSをチェックします。
どういう考え方をしているのか?プライベートは何をしているのか?それが知りたいですからね。
●美容師にとって一番の理想は、人柄・居心地・技術力・接客力に価値を感じてもらえる事
それはすなわち、美容室のファンであり、美容師のファンでもあります。
人柄・居心地・技術力・接客力に価値を感じていてくれる限りファンでい続けてくれる。
そこから信頼関係が生まれ、ブランドがそのお客様にとって確立する瞬間ではないでしょうか?
あなたは自分(もしくは美容室)の価値をお客様に発信出来ていますか?
サロンワークで自分の価値やお店の価値を伝えるのは当たり前。
スタイリストになるまでに覚えておきたいこれからのWEB事情【ブログの書き方と目的】
過去に書いた記事でも伝えましたが、身の回りに情報があふれる時代。
美容室で得る情報量よりも、普段の生活の中でスマホから得る情報量の方が遥かに多い。
そういった時代の中で、あなたは自分の価値をしっかりと発信出来ていますか?
「安さ」だけがあなた(美容室)の価値になっていませんか?
●自分(美容室)の価値を発信し続ける事が課題
自分(美容室)の価値、すなわち(自分の人柄・技術力の高さ・接客の丁寧さ・居心地の良さ・etc…)を発信し続ける。
自分の得意なジャンルに偏っても良いと思う。
必ずその内容に価値を感じ共感してくれる人は存在し、その価値を感じた人たちが自分(美容室)のファンになってくれる。
これからの時代は、そういう時代だと思っていますし、自ら発信出来ない美容師は淘汰されていく時代だと思っています。
●発信の方法は人それぞれ
自分の言葉で、誰に伝えたいのか?
思っている事を伝えればいいだけ。
自分が強く思っている事や好きなジャンルに偏っても良いと思いますし、ひたすらヘアスタイルを紹介したりしても良いと思います。
自分の考えを自分の言葉で発信すればそれが個性となり、自分の存在を示す価値にもなります。
ブランドは価値、価値は色(個性)
パーソナルブランディングを続けると、美容室と個人の価値が見えてきます。
その価値は、唯一無二の価値でありそれは色(個性)です。
発信を続ける人がいれば、その数だけ色(個性)が生まれます。
その個性に共感する人が出てくればそれはブランドです。
今一番求められているモノではないでしょうか?
スタイリストそれぞれの色(個性)を発信し続け、その色が集まればキレイな虹になる
人それぞれ性格は違うし考え方は違うし、同じ思考回路の人なんてまずいないでしょう。
経験してきた事も違うし、育ってきた環境から作られた価値観も全く違う。
自分の言葉で考え方を発信すれば、必ず色も違ってきます。
しかし、美容室(組織)としての方向性が同じ方向を向いていれば、色(個性)は違えど整列してキレイな虹になるはずです。
それが、これからの美容室(組織)としてのブランドになるのではと考えています。
【まとめ】ブランドを自分の言葉で発信し、価値を感じてもらいファンを作る
●パーソナルブランディングで美容師と美容室の価値を発信する
今まで美容師として経験してきた事、寝る間も惜しんで練習した技術、いつも先輩に怒られて勉強した接客、毎日隅々まで綺麗に掃除している店内、自分の技術の集大成として作るスタイル写真、全てに価値がありブランドとして成り立つ事ばかりです。
その価値はお客様に伝わっていますか?
お客様は、ただ何も知らないだけ、情報が流れてこないから。
自分たちが発信する事は、山ほどあるはずです。
お客様の価値観に共感してもらえる価値を山ほど持っているはずです。
それらを発信していく事は、これからの美容師には必須だと考えます。
●色の集まりが虹を作る
カリスマ全盛期の大先輩方が作り上げた時代は、1つの大きな色が虹の構成要素になった時代だと思います。
雑誌などのメディアの影響力はすさまじく、1つの色に価値が集中していました。
しかし情報が周りに溢れる今の時代は、お客様が選ぶ色の選択肢が数多く存在し、1つの色に価値が集中しづらい時代になっています。
1人1人の色(個性)を生み出すことが出来れば、その集まりが虹となり美容室のブランドになります。
●美容師の提供する事柄にもっと価値を感じてもらいたい
その集大成としての虹は美容室だけでは無く、美容室同士の垣根を越えた集まりでも同じことが起きると思います。
今自分が参加している【マルチバース】や、代表高木が参加している【東京ブレンド】でも、今後の美容師の価値の向上に繋がる何かが生まれるはずです。
他の美容室があーだこーだ、うちの美容室にはうちのやり方がある、とか言ってる場合じゃ無いんじゃないでしょうか?
個の価値の発信は美容室の価値になり、美容師の価値の発信の数が多ければ多いほど、美容師の価値は上がるんじゃないでしょうか?
情報が溢れる時代だからこそ、美容師同士も情報の交換が盛んになり、時代の流れに対応出来るんじゃないかと思います。
最後に
えらそうな事ばかり書いてすみません。
今の自分そして美容室の事で、同じように悩んでいる美容師さんもいるんじゃないかと思い考えている事をまとめながら記事にしました。
今の自分の現状、サロンの現状をずっと考えて来て、2015年自分自身とお店としても取り組んでいきたい内容でもあります。
自分の価値、サロンの価値、美容師の価値をもっと知ってもらって共感してもらえるパーソナルブランディングをしていきます。
それが自分の魅力になります。
共感して頂けた美容師さんは、シェアして広めて頂けると有難いですし、色々相談する事があっても大歓迎です。
何言ってんだ!って思った方は、是非意見を頂けると嬉しいです。