毎日カールアイロン(コテ)やストレートアイロンを使っている人も多いんじゃないでしょうか?
その時の温度設定は、何度くらいにしていますか?
【Q】スタイリングで使うカールアイロン(コテ)やストレートアイロンの温度はダメージに関係していますか?
【A】大いに関係しているので温度設定は低めに設定した方が髪のダメージが少なくなります。
髪が耐えれる温度をググってみると「70度」とか「154度」とかいろいろな記事が出てきますので、何が正しいのか混乱される方もいらっしゃると思います。
これは、髪が濡れている時に耐えれる温度と髪が乾いている時に耐えれる温度の違いで、その明記が無いと見る人を惑わせてしまいます。
濡れている髪は約50度以上、乾いている髪は約90度以上、でダメージが進行していきます。
熱でのダメージは「たんぱく変性」と言って髪が硬くなること
皆さんが「髪が傷んできたな」と思う時って、髪を触ってごわつきを感じたり、見た目でパサパサしている事だったりだと思います。
その原因になっているのが、たんぱく質(髪の組織)の劣化です。
劣化の原因は、色々ありますが熱による影響も大きく関わっています。
生卵を茹でて火を通すと固まって茹で卵になるように、髪のたんぱく質も熱を与えると硬くなっていきます。
この現象をたんぱく変性といいます(実際には熱以外の要因も色々あります)
一度茹で卵になった卵は生卵に戻らないように、髪も一度硬くなってしまうと元に戻りません。
硬くなったたんぱく質は水分を失い乾燥しやすくなり、割れやすく、ヒビが入りやすくなります。
その状況が枝毛を作ったり、引っ掛かりの原因になったり、ごわつく原因になります。
カールアイロン(コテ)・ストレートアイロンのおススメの温度設定は140度~150度
カールアイロン(コテ)やストレートアイロンは殆どの方は、乾いている状態の髪に使われると思います。
(濡れた髪に使用すると一瞬で髪がチリついちゃいますからね・・・)
乾いている髪の毛は、濡れている髪の毛に比べて熱に強く、耐熱力があります。
と言っても、90度あたりからジワジワとダメージを受けていき、160度以上で一気にたんぱく変性が進んでいきます。
カールをつける時やくせを伸ばしたい時、熱が強ければ強いほどしっかりカールがつきますし、しっかりとくせが伸びてストレートになります。
熱が弱いと時間もかかるしカールがつきにくいので、高温にして使っている方も多いでしょう。
「低温が髪には良いんだけど、カールをしっかりと付けたい・・・」
そんな場合は、140度~150度くらいをおすすめしています。
体感では、160度を超えると髪の負担を強く感じるので、140度~150度で使うのが良いかと思います。
(髪のダメージ状態、髪の保湿力、熱を与える前の保護剤などで、耐熱温度は変わってきますが、その話は後程・・・)
髪が180度のアイロンに触れている場合、10秒でたんぱく変性する
教本のデータの引用ですが、180度以上の熱を10秒以上与えると完全にたんぱく変性してしまうそうです。
そりゃホットプレートで焼肉する時でも、180度で十分こんがりと焼けますからね。
髪も例外なく焼けてます。
ここで注意して欲しいのは、アイロンが180ではなくて髪の温度が180度を超えた場合です。
180度でも髪の保湿力が高く、すぐには180度を超える状態でなければ熱に対する力は強いことになります。
カールアイロン(コテ)・ストレートアイロンの温度設定が高すぎると・・・
では、毎日高温のカールアイロンやストレートアイロンで焦がしまくった髪はどのような状態になるのか?
・さわり心地が硬くなる
・毛先のまとまりがなくなる
・乾燥しやすくなる
・引っかかりやすくなる
・水でぬらすときしむ
・カラーが染まりづらくなる
・色持ちが悪くなる
・パーマがかかりづらくなる
・パーマがかからない
色々な弊害が出てきてこれらは治ることは無い(補修は出来ます)
カールアイロン(コテ)・ストレートアイロンの髪に触れる部分
長い間使っている貴方のコテは、髪に触れる金属の部分はどんな感じですか?
傷ついたりしていませんか?
もし細かい傷が目立つようなら要注意です!
細かい傷がついたアイロンやコテで髪をスルーしていると、大根おろしややすりで髪をこすっているのと近い状態になります。
一見つるつるに見える金属の部分でも、粗悪な素材を使っている製品はミクロの世界で見るとやすりのようになっている可能性もあります。
カールアイロンやストレートアイロンを選ぶ場合は、そういったところにも注意して選ぶことをおすすめします。
アイロンやコテを使う時に気を付ける事は?
・お風呂でのシャンプートリートメントは保湿力の高いものを使う
・乾かす前には乳液タイプの洗い流さないトリートメントをつけて乾かす
・乾かした後、もしくはアイロンを使う前にはオイルタイプの洗い流さないトリートメントを薄くつける
・コテの温度は、140度~150度前後が理想(だけどそれで弱いと思った場合は少しづつ上げる)
・熱を与え終わった後は、もう一度オイルタイプの洗い流さないトリートメントを薄くつける
・日中で髪を触ったときにごわつきやパサつきを感じる時は、その都度オイルタイプの洗い流さないトリートメントをつける
少しハードルの高い項目もありますが、1つでも習慣として身に付ける事が出来ると変化が出てきます。
個人の乾燥ですが体感では、乾燥している髪ほどカールが付きにくく高温にしないと、いう事を聞いてくれにくい。
逆に程よく保湿されている髪は、少し低め設定でもカールが付いてくれやすかったり、持ちが良かったりする。
乾燥している髪を高温で毎日処理するのは更なる乾燥を招くので本当におススメ出来ません。
今回の記事には、僕の個人的な感想や体感的なモノも含まれていますが、カールアイロン(コテ)やストレートアイロンが髪に与える影響を少しでも理解して貰えたらと思っています。