海やプールの後のパサパサゴワゴワ!ヘアケア方法と対処法【美容師のQ&A】

海やプールの後のパサパサゴワゴワ!ヘアケア方法と対処法【美容師のQ&A】

海にプールに花火に楽しい夏がやってきましたね。

あつーい夏を存分に楽しんで、そしてヘアケアもしっかりと!

 

目次

【Q】海やプールに行った後はいつも髪がゴワゴワ、パサパサ。対処法とヘアケア方法はどうすればいい?

 

【A】紫外線を髪が受けすぎない様にする努力と、海水やプールの水に含まれる塩素をしっかりと洗い流す事

紫外線を完全に防ぐことは難しいし、海やプールの楽しい時間にいちいち気にしていられませんよね。

楽しむときは思いっきり楽しみたいですが、少しの対処と意識だけでも髪の状態は変わってくる。

楽しんだ後は、しっかりと海水やプールの塩素を洗い流す事が大切です。

 

海やプールの後のパサパサゴワゴワ!ヘアケア方法と対処法【美容師のQ&A】2

 

海やプールに入るとどうして髪が傷むのか?

●海水に含まれる塩分やカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分

海水には塩分ミネラル分が含まれるのでphというものが弱アルカリです。

表面海水は一般的に弱アルカリ性(pH=約8.1)を示します

気象庁ホームページ

髪はアルカリ性にphが傾くと、膨潤(ふくらむ)してキューティクルが開く性質があります。

海水に濡れた髪は、常にキューティクルが開いているため髪の中身が流れ出やすくなったり、塩分やミネラル分によって損傷します。

そして髪がゴワゴワ硬く感じる様になったり、指通りが悪くなり引っかかったりきしむ様に。

 

海水に濡れた状態の髪が乾いてくると、髪に付着している塩分が髪の水分を奪い取り髪の乾燥がさらに進みパサパサした質感になります。

海で泳ぐ(髪が濡れる) → 浜辺で休憩(髪が乾く) → 海で泳ぐ(髪が濡れる) → 浜辺で休憩(髪が乾く)

海水浴に行ったら当たり前の行為が、髪にとっては超ヘビーな負のスパイラル。

 

そりゃ髪もダメージを受けるのは必然的ですね。

 

●殺菌消毒などに使われる塩素が入ったプールの水

プールには大腸菌や病原体が蔓延しない様に、殺菌消毒の為に塩素が使われています。(水道水にも塩素は使われています。)

phは中性に保つように決められているので、アルカリによる髪の膨潤などは無いのですが、消毒の為の塩素が髪に悪影響をもたらします。

(ちなみにプールはphがアルカリに寄ると殺菌力が落ちるようで危険な状態になるそうです)

 

塩素はタンパク質に吸着しやすい性質を持っているので、プールに入ると髪や肌に吸着します。

塩素による影響は、髪がパサパサになる(うるおいを奪う)

 

海にもプールにも言える事なんですが、髪は濡れるだけでも膨潤(ふくらむ)します。

そしてその時間が長ければ長いほど、髪はダメージを受けていきます。

濡れている状態の髪は、一番弱い状態なんです。

 

●真夏の強力な紫外線によるダメージ

みなさんよくご存じだとは思いますが、紫外線は髪に大きなダメージを与えます。

浜辺の砂や海面は紫外線を反射しやすいため紫外線量は、普段生活するときの紫外線量の数倍になります。

 

髪が濡れたりアルカリ性によって膨潤して一番ダメージを受けやすい時に、紫外線は追い打ちをかける様に髪をむしばんでゆく。

紫外線対策は必須ですね。環境省が発表している紫外線についてのデータが参考になるので、興味ある方は読んでみた方がいいかも。

紫外線とは?[pdf]

環境省

そのデータの中で知っておいた方がよさそうな事をピックアップ。

曇った日には日焼けしない? → 薄い雲なら80%の紫外線は降り注いでくる

水辺では日焼けしない? → 水面は紫外線を反射するので紫外線量が増える

海水浴などで定期的に休憩を取ると日焼けしにくい? → 1日の一定量で決まるので関係が無い

暑くない日は日焼けしない? → 暑さを感じる赤外線と日焼けの原因になる紫外線は別物なので関係が無い

 

まぁ、髪にとっては海水浴やプールは悪い事だらけなんですが、夏の思い出やイベントを楽しむためには避ける事が出来ないですよね。

夏を楽しみながら、髪を極力ダメージから守る方法を身につけましょう!

 

海やプールの後のパサパサゴワゴワ!ヘアケア方法と対処法【美容師のQ&A】3

 

海水と塩素と紫外線から髪を守るための対処法

極端な例で言うと、「海に行かない」「プールに行かない」とかになっちゃうんですが、それでは夏を楽しめないので髪を守りつつ夏を楽しむ対処法をお伝えします。

 

●UVケアスプレーを使う

完全に紫外線を防ぐことは出来ないですが、何もつけないよりは明らかに髪の状態は違ってきます。

 

●洗い流さないトリートメントを使う

UVプロテクト効果も含まれた商品もありますが、それよりも髪のキューティクルを守る効果が大きい。

 

●出来れば髪を濡らさない様にする

お団子にしたりアレンジにしたりしてアップスタイルにしておくと濡れにくいですね。

 

●浜辺にいるときは帽子をかぶる

紫外線を防ぎやすい、つばの大きな帽子がおススメ。

 

●帰る前のシャワーはしっかりと浴びる

髪に付着している塩分であったり塩素をしっかりと洗い流す。

これくらいでいいかな?と思うよりもしっかりめに流した方が良い。

中途半端に髪に残っていた場合髪への負担が続いていきます。

 

●シャワーの時は髪にやさしいシャンプーと効果の高いトリートメントを使う

シャワー室に常備してあるシャンプートリートメントとかヤバいです。

弱酸性のノンシリコンシャンプーがおススメですね。

泡立ちの良い洗浄力強めのシャンプーは逆効果です。

 

●シャンプーの時はやさしく泡立て、やさしく洗う

ゴシゴシ洗うのとかは止めて、優しくもむように洗ってあげましょう。

 

●トリートメントは髪の毛1本1本に行きわたるように

トリートメントを付けた後、くしでもつれを取りながら滑らかにといてあげると効果的です。

 

●シャワー後の洗い流さないトリートメントも忘れずに

 

 

アフターケアがとても大切です!

全て実践出来ればステキですが、出来そうな事は一つでも多く出来るだけでも違いますよ。

また、こういった事で髪の状態が変わってくるという事が頭の中にあるだけでも考え方が変わってきますしね。

 

大切な髪の状態を考えつつ、楽しい夏を過ごしてください!!

 

海やプールの後のパサパサゴワゴワ!ヘアケア方法と対処法【美容師のQ&A】1

 

余談です。気象庁のホームページを見て知ったんですが、海洋酸性化という現象が起こっているらしいです。

本来弱アルカリ性の海水が、空気中の二酸化炭素を海水が取り込んで酸性に少しづつなっている。

地球温暖化の原因の一つになっている二酸化炭素。

その二酸化炭素を海は取り込んでくれている様なのですが、海水の温度が上がると取り込み難くなるそうです。

CO2排出 → 気温が上がる → 海水温も上がる → CO2を海水が取り込みにくくなる →温暖化が加速する

他にも色々な要因が絡んでくるとは思いますが、そんな感じなんでしょうか。

 

今年の夏は猛暑の予感・・・

 

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