美容室でカラーをする時に多い悩み。「髪色がすぐに明るくなってしまう」「染めたカラーがすぐに落ちてしまう」「数日経つと黄色くなってしまう」「髪が染まらない・暗くならない」と言った悩みの原因と対処法をお伝えします。
【Q】美容室で染めてもすぐに明るくなってしまう。髪色がすぐに落ちてしまう。カラーの持ちが悪い。のは何故?
【A】原因は様々でそれぞれの場合に合わせた対処を行うのが大切です。
本当に原因は色々とあって、それぞれの原因が組み合わさるとさらに症状が悪化するので、しっかりとした見極めが大切です。
1、髪質が原因の場合と対処法
持って生まれた髪質が原因の場合は改善のしようが無いですが、それでもそれを踏まえた上でカラーを染めたり扱い方を丁寧にしたり出来る事はあります。
●原因
「髪が細い・髪が柔らかい・キューティクルが少ない・乾燥毛」
これらの髪質の方は、カラーを染めても早く明るくなったり、髪色がすぐに落ちやすい傾向にあります。
髪が細い・柔らかい方は、髪の内側にカラーの染料を溜め込む空間自体が少ないので、どうしても早く褪色してきやすい。
キューティクルが少ない・乾燥毛の方は、髪の内容物を内に閉じ込めるキューティクル自体が少ないので、日々のシャンプーなどでカラーの染料自体が流れ出てしまいやすい。
●対処法
こういった方の場合は、美容室で希望の明るさよりも濃い目にカラーを染めたりして、落ちてきた時に丁度くらいの気持ちで染める事がおススメです。
家でのヘアケアは特に大切で、シャンプーの洗浄力や乾燥などの影響を大きく受けやすいので、髪を優しく洗ってくれるシャンプーを選んだり、しっかりと保湿力をキープしてくれるトリートメントを選びましょう。
お風呂上がりに髪が濡れたまま放置しておくのも問題で、早めにドライヤーで乾かして洗い流さないトリートメントなどで保湿してあげましょう。
1日では変わらない事が、毎日続くと1ヵ月後2ヵ月後の髪の状態に大きく影響してきます。
2、ダメージが原因の場合の対処法
髪質が良くてカラー剤のお薬が良くても、髪がダメージを受けているとキレイに染まりませんし、髪色も早く落ちて来て明るくなってしまいます。
●原因
「カラーやパーマなどの薬剤・日常生活の髪の扱い・紫外線や乾燥などの環境要因・コテやアイロンなどの熱・ハードスプレーなどのスタイリング剤etc…」
数えきれないほどの要因がありますが、髪がダメージを受けるという事は、「キューティクルがはげる・髪の内部が流出する・タンパク質が変性する」という事です。
カラーの染料が留まる部分が無くなったり、染料を内部に閉じ込めるキューティクルが無いためにすぐに染料が流れ出てしまったり、コテやアイロンの熱によってタンパク質が固まってしまって、カラーの染料がキレイに発色しなかったり、と言った弊害が出てきます。
髪はダメージを受けると再生する事は無く、人工的に補修する事しか出来ません。
髪が傷んでからのヘアケアでは無く、髪を傷めないヘアケアが大切です。
●対処法
カラー剤やパーマ剤などのお薬は日々進歩していて、より髪に負担の少ない薬剤が開発されています。
しかしダメージが全くなくなる事は無く、それらの薬剤を使いお客様に施術する美容師の知識と施術力に大きく左右されます。
薬剤だけではなく施術中のコーム使いやシャンプーなども、美容室では美容師が正しい知識を持って施術する必要があります。
普段の髪の扱い方では、美容師が普段からよく言っている事柄をしっかりと守る必要があります。
使うシャンプー・髪の乾かし方・コテやアイロンの温度・髪の保湿の仕方など、数えきれないほどありますが、出来る事から1つ1つ習慣にしていきましょう。
出来ているつもりが出来ていない事も有りますので、自宅でのヘアケア方法を美容師と相談する事もとても大切です。
3、薬剤の種類や色の種類が原因の場合の対処法
美容室で使うカラーの薬剤の種類や希望の色に染める場合の色の種類によっても、染めた後の退色の速さは変わってきます。
●原因
薬剤の質によっても染まり具合や色持ちの良さに差が出てきますが、一般的に美容室が正規ディーラーから納品しているメーカーの薬剤はどれも大きな差はありません。
市販品の安い薬剤などは、染まりも悪くダメージも強い傾向にあるので、髪を大切に扱う事を考えると避けた方がよいでしょう。
色の種類というのは、ブラウン・アッシュ・ピンクなど薬剤の色味の事です。
実は色の種類によって色の持ちが違うのです。
これはどのメーカーでも色の種類によっての違いに大きな差はありません。
ブラウンをベースにした色は、比較的色の染まりがよく髪から流れ出にくく内部にとどまりやすいのですが、それ以外の色の種類は髪から流れ出てしまいやすくブラウンに比べると早く色落ちしてしまったり、明るくなったりしやすい。
●対処法
実は美容師さんにお願いしている希望の色は、色味がしっかりとわかる彩度の高い髪色では無いですか?
カウンセリングでヘアカタログを見ながら髪色を決める場合、大体は色味のはっきりとわかる色持ちの悪い髪色を希望される場合が多いです。
それは当然の事で気持ちはよく解ります。
美容師はその髪色のメリットデメリットをしっかりとお客様に伝える必要があります。
明るくなりにくい様に髪色をキープしたいのか?
色落ちはしやすいが色味を重視して染めたいのか?
美容師とよく相談して髪色を決めましょう。
髪色が早く明るくなってしまう原因を把握する
原因は1つだけではなく複数重なっている場合もあります。
といってもお客様は、髪に関するプロではないので美容師の力が必要になってきます。
担当の美容師に悩みを相談し、正しい対処をすれば「カラーの色がすぐに明るくなってしまう」「髪色がすぐに落ちてしまう」という症状を改善できます。
●カラーの色持ちは、1.5ヵ月~2ヵ月
一般的な健康毛の場合は、平均的には1.5ヵ月~2ヵ月持ってくれると十分です。
それだけの期間があると根元が伸びて来て、根元を染め直したくなりますし、徐々に色が明るくなってきています。
早く明るくなってしまう状態の場合は、1週間~2週間くらいで髪色が明るくなってしまいます。
そういった時は、何らかの対処を美容師と相談した方が良いですね。
●次に美容室に行くまで楽しめる髪色を
一番の理想ですが、次回美容室に来て頂くまでキレイな髪で過ごして頂きたいと思っています。
美容室では最善の施術を心がけていますが、家ではあなた自身が美容師です。
美容師のアドバイスも取り入れながら、ツヤのあるキレイな髪を維持していきましょう。